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2008
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Category:書籍
花粉症は環境問題である
![]() | 花粉症は環境問題である (文春新書 619) 奥野 修司 (2008/02) 商品詳細を見る |
冒頭のほうに(p.13)、那覇空港に着いて1時間もすると症状が消えた、というくだりがありました。
本書を読む前から、そうなんだろうな、今年は行ってみようかなと思いつつも果たせなかったのですが、来年の3月こそは、たとえ短期間でも沖縄に行きます!とここで宣言しちゃお(^^;)
花粉症難民として、いっそ移住したいぐらいなんですが、転職する見込みが立たないので、BIGで6億当たるとかしないとムリですね(^^;)
減感作療法も試されたようですが、あまり効果が上がらず、ある医師には「スギ花粉にはあんまり効かない」と言われたとか(p.18)。
この本ではなくネット上であたった情報では、前よりは効果が上がるようになっている(ただし保険の点数が変わって受けられるところが減ったとか)とあったりして、迷ってしまいます。
花粉症について著者の経験・対策から入ってますが、主題はタイトルどおり、原因諸説を再確認して、政府の植林施策による公害であると糾弾する内容でした。
日本のスギ・ヒノキに先行する英国の枯葉熱(牧草の一種の花粉による花粉症)や、戦後のスギ植林に関するデータを引いていてなるほどと思わせます。
単一品種を大量に植えると様々な弊害が生じるということですね。商品作物の大量栽培は、それがなんであっても生態系へ多大な影響を与えるのでしょうけれど、それが風媒植物となると花粉症が生じると。
アレックス・カー「犬と鬼―知られざる日本の肖像
日本本来の広葉樹林を基礎とした生態系は崩壊し、保水力も劣るために国土もまた崩壊の危機にあると。
スギを全て抜いちまえ!!と花粉症の方なら誰しも思ったことがあると思いますが、単純に一気に伐採するのは費用は別にしても治山治水の面で難しいことから、処方箋として、まず間伐を行い、空いた空間にはスギを再植林せずに、広葉樹が自然再生するのを待つという方法が示されています。
実際にもそれは「綾の照葉樹林プロジェクト」として国が加わる形でも試みが始まっているようです(p.174)。ただ、それは100年後に1万ヘクタールの照葉樹林が再生されるものだそうです。
スギ・ヒノキは現在700万ヘクタールですよ!
当然、著者もそれで良しとはせず、温暖化対策費を使うよう提言しています。しかし本書から離れて林野庁のサイトを覗いてみると・・・。
同サイトにある“我が国の森林・林業施策の基本方針”「新たな森林・林業基本計画」によれば、花粉症対策はいちおう二本立て。
1 立地条件に応じた取組
2 花粉の少ない苗木の開発・育成
とあるんですが、1は都市近郊は山林所有者と都市ボランティアで広葉樹を植えていただきましょう、山村や奥地は(補助金入れて?)花粉の少ないスギを植えますよ、と。
2はもちろんスギ・ヒノキの改良。
要はどうしてもスギ・ヒノキを植えたいのだと見えてしまいます。基本に林業という産業の振興があるため売れそうな用材ってことなんでしょうけど。
同計画では森林の多面的機能にも触れられてはいますが、広葉樹林化に重点が振られるには、発想の転換がないと難しそうです(林野庁を所管しているのは農林水産省で、こちらも産業を背負ってます・・・)。
もっと国策の誤りを批判する声が大きくなって、さらにまた環境面からも必須の事業として認知されないと、とてもではないですが、自分の生きているうちには効果が出そうもないですね。
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